「おもしろ元年」

仙人温泉小屋スタッフ  小 森 武 夫

<プロローグ>
 仙人谷は太古の昔から、美しい谷として、今も変わることなく春秋を重ねて来た。
高橋仙人が仙人温泉小屋を譲り受け、経営を始めてから11年目。「10年ひと昔」とよく言うが高橋さんも「仙人」の呼び名が板に付いて来た昨今である。 小屋経営にも慣れて来て心にもゆとりが出て来た。
今では、来るお客様、来るお客様、皆様が色々な話題を提供して下さる。 怪我や遭難寸前の「悲劇のヒロイン」も居れば、個性豊かに笑いを提供してくださる方、突拍子もない方々と、それはそれは毎日が悲喜こもごものドラマの連続である。
そんな中、仙人温泉小屋は「ワッハッハ! ワッハッハ!」と笑い声が絶えないのである。
 
<おもしろ元年>
 山小屋経営も11年目に入り『この味がいいねと言ったから七月六日はサラダ記念日(俵万智)』ではないが、『仙人が「面白かった」と言ったから今年は「おもしろ元年」だ』!!
 
◇◇釣った後も、時間を経る毎に育つ岩魚◇◇
 "太公望談義で盛り上がる"
ある、釣り好きなお客様方が見え、釣り談議と相成った。
そこは、「魚止めのシゲ」の異名をとる仙人、話は盛り上がるわ!盛り上がるわ!
佳境に入ってくるころには、「釣った魚も時間が経つにつれて育つ」と言うくだりになる。
岩魚は川に居る時より釣った後の方が成長?が早いのだ!エェッ?                                    
仙人曰く、『24cmの岩魚を釣ったとするよ!』
まず、その話を1人目に話す時には、『イヤーッ!あの岩魚はデカかったなぁーッ!25cmはあったぜぇ!』  オヨヨッ!
2、3人目になると『凄いのを釣ってさ、27〜28cmの大物さッ!引きが凄いの、なんのって!』  アララッ!
そのうちエスカレートして行くと『この前さぁ「尺物」を吊り上げたよ』と、大きくなって行くのであった。 オットット!
そうそう! あるある!! 
同席の人は、同調することしきり!  釣った魚が育つ!! 
この成長のスピードたるや、養殖場の岩魚ごときではない!  あれよあれよと言っている間に、大きくなっちゃうものなんだ!
まさか、いくらなんでも24cmが、店頭の「荒巻鮭」にはならないだろうな? ウワッハハハ!! ガハハハッ! ハハハッ!
爆笑のなか、釣り談議は何時までも続くのであった。
 
◇◇おなかが痛くなならぬよう、 「朝食前にバンテリン(注−1)」 「朝食前のストレッチ」を◇◇    
 
 ??エッ! 何んのこと??
木の葉が落ちても、コロコロ笑い転げる乙女、というのは聞いた事があるが、仙人温泉小屋では、大の大人が、朝から涙を流し、腹を捩らせて笑い転げるのである。
ウワッハハハ!! ガハハハッ! ハハハッ! アッ! イテテテテェーッ!腹が、腹筋がイテェーッ!
そこで、「朝食前にバンテリン」「朝食前のストレッチ」をしてから食卓へ、これが仙人温泉小屋では欠かせない。
登山も、ストレッチをして、筋肉をほぐしてから、いざ!スタートが「安全登山の基本」ですぞ、よろしいかな「自称山屋」の御仁!!
  
 ◇◇愛犬談議◇◇
 ある時、「甲斐犬」を飼っているお客様の談から、『うちの犬は「ウリ坊」(注ー2)を咥えてくるは、「ハクビシン」、「狸」、はたまたこの前なんか「カモシカ」まで咥えてくるんだぜ!』
話の裾野は、次第に広がり、主人と犬の忠誠心の話題となった。
あるテレビでの、犬の実験「犬は主人を守るか」に至った。
番組では、柴犬、ハスキー犬、甲斐犬・・・・に、熊が出たら、という実験をやったそうな! 結果、熊が出たら、サッ!と主人の後ろに逃げ込む犬が殆どで、図体のデッケー犬だって、だらしがねぇーことったらありゃしねーやっ! 云々!
なんと、主人の前で、盾になった犬は、「4%」だったそうだ!!
犬が 「ご主人様、お先にどうぞ」なぁーんて!犬が主人を後押ししたりして・・・。 云々!!   
ウワッハハハ!! ガハハハッ! ハハハッ!
可笑しい、面白い、涙が出る程笑い転げるありさまで、腹を抱えて痛がる、お客様と仙人、温泉小屋メンバーであった。
その後も、笑いの渦は果てしなく、美しい仙人谷へと広がって行った。
『??・・、あの小屋の騒ぎは、何なんだ?どうしちゃったんだろう?? 』熊の雲切り太郎

<エピローグ>
お客様各位
仙人温泉小屋にお泊りの折は、「朝食前にバンテリン」「朝食前のストレッチ(おなかの)」を、呉々もお忘れなく!!


(注−1):決して、特定のバンテリンを宣伝するもではありません。

(注ー2):幼少期のシマウリに似た縞模様のイノシシ。

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