仙人温泉トピックス

「小屋番の詩」
(黒部の仙人 2014年9月9日掲載)

雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫な山小屋をもち
欲はあり
時々怒鳴ったりするが
いつも高らかに笑っている
1日に六本の缶ビールと
日本酒を三合飲んで
それでも足りない時はウィスキーを舐めて
あらゆることに自分だけの計算をして
よく見聞きし分かり
けれどすぐに忘れて
仙人谷の小さなトタン屋根の小屋にいて
東に病気の登山者がいれば
行って看病してやり
西に疲れた登山者がいれば
行ってそのザックを背負い
南に死にそうな遭難者があれば
行ってこわがらなくてもいいと言い
北にテン場の喧嘩や争いがあれば
つまらないからやめろと言い
日照りの時はヨタヨタ歩き
寒さの夏は売上に絶望し
女房に役立たたずと言われ
褒められもせず
苦にもされず
そう云う小屋番に
わたしはなりたい
雑念多し仙人、瞑想で邪念を振り払う。


戻る